19日開催された第25回「正論大賞」と第10回「正論新風賞」の贈呈式で、大賞受賞の防衛大学校名誉教授の佐瀬昌盛氏(75)は大学での波乱に満ちた生活について語り、出席した約400人を魅了した。
論壇では80年代の「反核運動」や朝日新聞の偏向や欺瞞(ぎまん)を鋭くつき、時流に流されない言論で知られる佐瀬氏だが、防大の教壇では、社会党の存在もあって自己の見解を説くのに抑制的にならざるを得なかった。心ない偏見など、戦後のわが国の歩みのなかで不条理な立場に置かれた自衛隊や防大で起きる奇妙な出来事と直に向き合い続けた26年間に味わった複雑な思いを、故・江藤淳氏の代表作「閉された言語空間」になぞらえ、「窮屈な言語空間」と語り場内を盛り上げた。 「正論新風賞」を受賞した拓殖大学大学院教授、遠藤浩一氏(51)は小泉政権後の政治を、ただの政局分析だけに終わらせずに常に保守のあるべき姿を模索し続ける骨太の言論で知られる。国家観や大局観を備えた保守政治の必要性を説き続ける遠藤氏は「言論には敵をたたき、味方を増やすための政治的言論と、言論それ自体が目的の文学的言論とがある。両者の本質を峻別することが大事で、政治の本質をわきまえた骨太の言論を今後も目指したい」と抱負を語った。 第24回正論大賞の加地伸行立命館大学教授は佐瀬氏に「徳 孤ならず」(徳のある人のもとにはたくさんの人が集まってくる)、遠藤氏には「後生 畏るべし」(この後輩は見どころがある)と論語の一節をひきながらお祝いの言葉を述べた。第3回、14回の正論大賞を受賞した作家、曽野綾子氏と三浦朱門氏の夫妻も駆けつけ祝辞を述べた。 【関連記事】 ・ 正論大賞 佐瀬昌盛氏「毒にも薬にもならない言論活動は私にあわない」 ・ 地方分権の核心は「人材」にあり 猪木武徳 ・ 日本人の心の中の天皇観が大切 ・ 塩川氏「二大政党制は古い」 「正論」懇話会 ・ 対立軸のない与野党の経済政策 ・ 「春の兆し」…きさらぎの雪、都心で9回目(読売新聞) ・ リコール中の三洋テレビで重傷事故=持ち手外れ落下、58件−消費者庁(時事通信) ・ 子ども手当、所得税増税で=財源確保へ最高税率見直し−菅財務相(時事通信) ・ 石川議員、辞職重ねて否定(時事通信) ・ 吉田被告側「主犯はほかにいる」=福岡連続保険金殺人−最高裁(時事通信)
by x8pmkuwooo
| 2010-02-25 13:13
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